■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
代表民主制を担保する制度
(カテゴリー: 自治体学理論
 代表民主制を担保する制度

 2005年の市町村合併をめぐって「住民投票条例の制定を求める署名運動」が全国各地に起きた。これは何を意味したのであろうか。
 時代を遡って考察するならば、60年代、高度経済成長政策によって「大気汚染・水質汚濁・地盤沈下」などの公害問題が発生した。加えて「住宅・交通・保育所・学校」などの社会資本の不足によって住民運動が激化した。
 60年代から70年代にかけての住民運動は「首長と議会に解決を求める要求行動」であった。だが、その要求を受けとる首長や議会の側に、民主代表制の政治感覚と行動原理が存在しなければ、住民の側に不満が堆積する。
 わが国で実際に住民投票を実施したのは1993年の新潟県巻町であったが、最初の住民投票条例の制定は、1982年の高知県窪川町であった。
 窪川町で住民投票条例が制定されるに至ったのは、当時の首長と議員が代表民主制に反した振る舞いによって住民の不信感を高めたからであった。「原発建設についての決着を直接住民に訊くのは卑怯な手段である」との町長の発言が「住民の反感」を買ったのである。
 すなわち、わが国で最初の「住民投票条例」は「代表民主制度が機能不全」に陥ったとき、代表民主制を「担保する制度」の要求として始まったのである。
 「住民投票条例」は「代表民主制の機能不全」を是正する制度として登場したのであった。
 今回の市町村合併を巡って、「住民投票条例の制定」を求める署名運動が全国各地に起きたのは、住民が「代表民主制を担保する制度」の必要に気づき始めたものと認識すべきである。すなわち「市民自治の主体としての意思を表明する制度」を求める「動向の始まり」と認識すべきであろう。
 そのような事態の展開であった。
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