■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
自治体学の論点ー自治体議会と会派拘束
(カテゴリー: 自治体学理論
自治体学の論点 -「自治体議会と会派拘束」

 全国各地で2002年以来、ジュネーブ条約を根拠に「無防備地域宣言条例」の制定をめざす直接請求の署名運動が展開されている。何れも法定数を上回る賛同署名が集められている。
無防備平和条例の制定に賛同し署名集めに参加する自治体議員も増えている。ところが、所属会派の決定に拘束されて「議案審議で発言せず」「条例案表決で反対する」という議員行動が頻発している。
かねてから、「与党であるから首長提出の議案に反対できない」との議員行動が存在していた。

 自治体学の論点として「自治体議員は会派決定にどこまで拘束されるのか」を考察する。
自治体の代表民主制度は「首長と議会」の二元代表制である。即ち、有権者市民が「首長と議員」を直接選出して「代表権限を信託する」のである。中央の代表制度と異なるのである。
信託は白紙委任ではない。「当選すればこっちのものだ」は信頼委託契約の違反である。
議会の役割は「執行機関と対峙して批判・監視をする」である。
自治体議会に「与党・野党」は存在しない。議会自体が制度としての野党である。「緊張関係を失った馴れ合い議会」は議会の自殺行為である。
したがって、与党会派であるからと、「批判も質問もせず」「採決では賛成する」のは議員権限の放棄である。代表権限を信託した有権者市民に対する背反行為である。

 そもそも、自治体議会の「会派」とは何であるのか。
会派に所属するのは「利益と便宜」のためであろう。会派決定に従うのは「議会内の役職配分が得られなくなる」「会派幹部から情報が伝わらなくなる」からであろう。
 自治体議員にお尋ねしたい。
「会派にはそれ以上ものがあるのだ」「政策会派なのだ」と公衆の場で言い得る実態があるのか。
なぜ「会派拘束」を「議員活動」の上位におくのか。「会派の弊害」をこそ直視するべきではないのか。
 議員活動の本来任務は提出議案の審議と採決である。会派を超えて議案ごとに連携すべきである。議院内閣制の中央政治の政党分派を自治体議会に持ち込むのは間違いである。

 現在の日本社会で「議会ほど信頼されていないものはない」「地方議員に対する評価は哀しいほど低い」と言われているのである。
「議員権限」は市民が託したものである。「議員責務」は有権者市民に対するものである。所信に反する議会行動は代表権限を信託した市民への背信行為である。
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