■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
市民自治基本条例の制定手続
(カテゴリー: 市民自治基本条例本条例
市民自治基本条例の制定手続  

 市民自治基本条例は自治体の憲法(のようなもの)だと説明される。
ところが、現在制定されている自治基本条例の殆どは「代表権限を信託された」首長と議会が制定している。「代表権限を信託した」住民は事後に広報などで知らされている。案文作成の段階での公募市民の参加は「市民参加のアリバイづくり」である。
このような制定方式で「自治体の憲法」をつくることが出来るであろうか。
「行政内決裁と議会議決」で自治基本条例をつくるという考え方は、「制度主体」が「自治主体」である市民を「そっちのけ」にして「自治体の憲法」をつくるということである。これは、統治行政のやり方と同じである。「官治の憲法」であって「市民自治の憲法」ではない。

「住民投票は必要でない」とする理由
 市民自治基本条例の制定手続に「住民投票は必要でない」とする理由は、推測であるが、次の三つであろう。
一つ目の理由は議会の意向であろう。多くの議員は「基本条例の制定」そのものに不賛成である。「議会が正常に運営されているのに基本条例がなぜ必要なのか」「最高規範条例とは議会権限の上位ということか、それは議会の権限を弱めるものではないのか」「住民投票は住民代表議会への介入・干渉ではないのか」などの議会の意向である。
二つ目の理由は首長の考え方である。「基本条例の制定が目的」になっているからである。「議会の決議」さえあれば「面倒な住民投票」をやることはない。議会も住民投票には不賛成であろう。住民には広報やホームページで知らせばよいのだ。何よりも重要なのは、新聞・テレビで「基本条例の制定」が報道されることである。
三つ目は学者である。「制度をつくれば一歩前進だ」「住民投票をやるとなれば時間もかかる」「住民投票は理想論だ」「住民は市民自治基本条例への関心は低い、理解も難しいだろう」「住民投票が必要だと主張するのは自治原理主義者だ」であろう。  
現在、流行のように制定されている基本条例は、市民の「承認・合意」は「必ずしも必要ではない」との見解での制定である。北海道ニセコ町の安直な考え方(条例制定が目的)が悪しき前例になっているのであろう。さらにまた、「まちづくり基本条例」と「自治基本条例」との違いを認識せず「曖昧に混同」したままでの「最高条例の制定」である。
そして、日頃は市民自治を唱える学者も「制度をつくれば一歩前進だ」と加担しての制定である。しかしながら、自治制度は定着し機能しなければ意味がないではないか。

スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック