■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
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8 自治体学の開講 
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8 自治体学の開講 

本年(2006)四月から、自治体学の講義(四単位)を北海学園大学で開講した。

(1) 思考力

講義の冒頭で、重要なのは「知識の習得」ではない。

「思考力」を身につけることだ。社会に出て評価されるのは「考える力」である。人間は言葉で考える。思考の道具は「言葉・用語・概念」である。

思考力を高めるには「明瞭で多様」な「概念と用語」を「思考の道具箱」に

収納し、必要に応じて「さっと出てくる」ように整理する。

批判的思考力を高めることが重要である、と学生に言い続けている。

現代社会は「状況追随思考」が蔓延しているからである。概念・用語を自在に使いこなすには訓練が必要だ。

試験で「答案を書く」のは「専門用語と抽象概念」を使っての思考である。大学の試験は思考力を高める訓練である。思考力の訓練には「論述答案」がよい。「試験場」は最高の「思考の訓練場」である。であるから、終了時間前の答案提出を認めない。時間一杯考えることを求める。

学生の「論理的思考力」を高めるためである。

(2) 自治体学

地方分権は工業文明国に共通する世界の潮流である。

科学技術の発達で生産性の高い便利な世の中になった。けれども、解決困難な公共課題が次々と噴出する。

地球の「温暖化と砂漠化」、世界各地での「大雨と旱魃」「熱波と寒波」、異常気象の原因は「海洋温度の上昇」であると言われている。

少子化と高齢化、ダイオキシンと食品添加物、高層建築と眺望権問題、市町村合併と住民投票、代表民主制度と市民自治、過疎地域の活性化問題。

公共課題は「国際社会の場で基準を約定して解決する公共課題」「全国基準で解決する公共課題」「地域で協働して解決する公共課題」に分類できる。

政府も「国際政府」「中央政府」「地方政府」の三層に分化し、国の法律・政策には三つの根本的欠陥があることが明白になった。

第一の欠陥は、国の法律は知床半島から沖縄与那国島までを対象にするから全国画一基準である。地域事情を考慮できないから低水準である。 

第二は省庁が権限を競い合うタテワリ行政であるから総合行政にならない。

第三は全国的に問題が顕在化しないと法律・政策にならないから敏速に公共課題に対応できない。

これまでの学問は「国家を理論枠組」とする国家学であった。政府が三層分化して「市民自治の自治体学」が必要になった。

「国家統治を市民自治に」「中央集権を地方分権に」「行政主導を市民参加に」組替える自治体学の理論である。すなわち、自治体学会の設立理由である。

情報公開条例、市民参加条例、政策評価制度、住民投票条例などの「自治制度」が整備され、最近は「市民自治基本条例」が注目されている。 

(3) 市民自治基本条例

基本条例を制定するのは「代表制民主制度」を強固にするためである。

そこに規定するのは「市民自治の理念」と「自治体運営の原則」である。

●「市民自治」とは

ア 市民が選挙で首長と議会を選出して代表権限を信託する。

信託は白紙委任ではない。

イ 市民は信託した代表権限の運営が逸脱しないよう市民活動で制御する。住民投票はその一つである。

ウ 代表権限の運営が信頼委託を大きく逸脱したときには信託解除権を発動する。解職(リコール)して代表者を再選出する。

●「自治体運営の原則」とは

ア 政策情報の公開と共有、

イ 権限ある職位にある者の説明責任

ウ 財政・財務の公開

エ 住民投票の手続

オ 国の法令の自主解釈権 などである。

学生は「基本条例が必要な理由」を考える。

以上のような「自治体学」の講義である。

担当科目は、地方自治入門(一年)、自治体学(二年)、自治体政策論(三・四年)、政治学演習(二・三年)。 
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