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■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
政策型思考とは
(カテゴリー: 自治体学理論
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「政策型思考」とはどのようなことか 

 松下圭一市民政治理論の方法論は政策型思考である。
 政策型思考とは「予測」すなわち「構想による仮定の未来」を(目的)におき、現在の資源を(手段)として動員・機動して整序する思考である『政策型思考と政治』137頁)
 松下教授は、自身の方法論を次のように説明している。
『私の社会・政治・行政理論の方法論は「歴史の変化のなかに現実の構造変化を見出し現実の構造変化をおしすすめて歴史の変化をつくりだす」という考え方です』と。
 「歴史の変化をつくりだす」は「規範論理の思考」である。即ち、政策型思考とは「規範論理による思考」である。

 松下理論(著作)が難解と言われるのは規範論理で論述されているからである。
 論理には説明論理と規範論理がある。
 「説明論理」は(事象を事後的に考察して説明する思考(実証性と客観性が重要)である。
 「規範論理」は(あるべき未来)を目的に設定して実現方策を考案する思考(予測性と実効性が重要)である。

(あるべき)とは当為である。(かくありたい)(かくあるべき)は「規範意識」である。
(あるべき未来)は構想であって夢想ではない。未来に実現を予測する構想である
(あるべき未来を構想する)とは「規範概念による思考」である。 

 丸山真男氏は『日本の思想』(岩波新書153頁)に、「である」の思考論理と 「する」の思考論理の違いを説明している。そこに説明されている「する」の思考論理が「規範概念による思考」である。政策型思考は規範論理による思考である。

 松下理論(著作)を難解だと思うのは (お読みになるご自身に)実践体験がないからである。
 「規範概念」と「規範論理」の論述を了解し納得するには、(あるべき未来)を目指して一歩踏み出し、困難な状況に遭遇して、困難を切り拓いた(イクバクかの)体験が必要である。
「あるべき未来」を希求するのは「現状に問題あり」の認識があるからである。問題意識のない状況追随思考の人には(あるべき未来)を構想することはない。
 「構想する」とは「何が解決課題であるか」「解決方策は何か」を模索することである。「何が課題で方策は何か」を模索するには経験的直観が不可欠である。その経験的直観は「困難を怖れず一歩踏み出した実践体験」が齎すのである。

 「人は経験に学ぶ」という格言の意味は、一歩踏み出し困難に遭遇して「経験的直観」を自身のものにするということである。
 「経験的直観」とは「実践の概念認識」即ち「実践の言語表現」である。一歩踏み出し困難に遭遇した実践体験の無い人には「経験的直観」は無縁であり不明である。
 (知っている)と(分かっている)には大きな違いがある。その違いは実践体験の有無である。人は体験しないことは分からないのである。

「実践」と「認識」は相関する。
・毛沢東の『実践論』と『矛盾論』は相互補完しているのである。 (矛盾論は認識論である)
・西田幾多郎の『絶対矛盾的自己同一』というのは、西田自身の禅的実践体験によって到達した「直観認識」である。

1980年代に政策研究活動が自治体に台頭した。台頭したのは、自治体に省庁政策の下請従属の位置から脱出する政策自立の動きが広がったからである。
  政策研究には二種類ある。
・一つは、特定政策を事後的に実証的・客観的に調査分析して説明する(費用と便益などの)研究。行政学の政策研究はこちらである。 
・他の一つは、(政策課題を見出し)(解決実現の方策を考案)する研究である。自治体の政策研究はこちらである。(自治体の政策研究の詳細は、北海学園大学開発研究所「開発論集101号」に掲載した)
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