■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
自治体学会の運営
(カテゴリー: 自治体学会の設立経緯
  自治体学会の運営
 
1 自治体学会の現状    
 1986年5月23日、「自治体学会」が横浜で誕生した。
 近代日本の夜明けを象徴する横浜開港記念会館で「発起人会議」と「設立総会」を開いた。発起人会議には135人、設立総会には620人が出席した。
 出席者の顔触れは、自治体職員、市民、学者、シンクタンク職員、コンサルタント、ジャーナリスト、団体役員、自治体首長など、 およそ学会の設立総会とは思えないほどに多彩な顔触れであった。発起人会議の提案で「自治体学の創造と研鑽」を会則第2条に定めた。

 ・自治体学会は設立時の理念を保持しているであろうか。
 ・自治体学の研鑽を継続しているであろうか。
 ・会員数は増えているか。魅力を失ってはいないか。
 ・会費は自治体職員中心の学会として妥当な額であろうか。
 ・全国大会の参会者は充実感に満ちて帰途についているか。
 ・同窓会的な状況になってはいないか

2 運営委員会
 運営委員会は会員の理論水準を高める「研究討論会」と「政策シンポジゥム」を適格に企画し開催しているであろうか。
例えば、
1 北国のある自治体学会の運営委員会で、「原発問題を次回政策シンポのテーマに」と運営委員が提案した。代表委員が「それは政治問題だから」「重たい問題であるから」と消極意見を表明した。他の運営委員は沈黙した。「原発問題は政策シンポのテーマ」にならなかった。
 
なぜ他の運営委員は沈黙したのか。代表委員が消極意見を述べたからか。それとも代表委員と同じ考えであったからなのか。運営委員会に自由闊達の雰囲気が消失しているのではあるまいか。   

 「原発問題」は現在日本の最大の問題である。「原発は国のエネルギー政策の問題であって自治体の問題ではない」との見解表明がよくなされる。だがそれは(原子力村の人たちの)意図的言説である。現に何万人という人が自宅に帰れない深刻な地域問題であるのだ。自治体の政策問題である。

 自治体学会は研究団体である。運動団体ではない。運動団体ではないが自治体学会は会員それぞれが「自身の思考の座標軸」をより確かなものにする場である。「沖縄問題」と「原発問題」は、現在日本の最大の政策問題である。最大の政策問題について会員が自由率直な政策意見を交流しないなら自治体学会ではない。運営委員会の役割は自由闊達な研究討論の場を設営することである。「政治問題だから」の理由で政策討論を避けるのは正当な運営委員会ではない。

 避けるのは(もしかして)代表委員が「行政当局によく思われたいから」の私心が働いたからかもしれない。とすれば自治体学会の代表委員としてはまことにふさわしくない。とかくに任期を重ねた長期在任の代表委員にはその傾向がありがちである。その傾向とは「自治体学会の在り方」よりも「自分に対する行政当局の評価」を優先する傾向である。 
 
 因みに、この自治体学会は会員相互の情報共有に必要な「メーリング」を中断しており、再開を求める会員の声も封じているとのことである。そして運営委員会のメーリングも会員は見ることができない。運営を「会員に知られたくない」ということである。そのためか「会費未納会員」が増えているとのことである。
 全国の自治体学会にも(運営委員会と代表委員に)同様の問題が生じているのではあるまいか。

2 交付税削減の兵糧攻で市町村合併が促進されたとき、「長と議会の合併決定」に対して、「住民の意思を聴いてからにせよ」と「住民投票条例制定を求める署名運動」が全国各地に起きた。この署名運動を「代表民主制度への問題提起」と見るか、「代表民主制度への介入」と考えるか、代表民主制度の重要論点であった)。
 
 このとき、学者会員の多くは「合併促進の側の委員」に就任した。そして「私は合併には中立です」と言明した。「特例債と兵糧攻」で3200の市町村が1700に減少したのである。
 自治体学会が、公開の「研究討論会」を企画開催したならば、あるいは「合併は何であったのか」の検証討論会を開催するならば、自治体学会の存在意味が高まったであろう。

3.自治基本条例の制定が全国に広がった。地方分権が現実化し始めた証左である。だが 「制定手続き」をめぐって見解が分かれている。基本条例制定手続の「見解の違い」をテーマにした「公開研究討論会」を開催するならば、自治体学会の求心力は高まったであろう。 

 自治体学会の活力源泉は自由闊達な論議にある。
 自治体学会の活力低下は運営委員会の問題意識に因があるのではあるまいか。   


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2017/01/27(金) 09:59:17 | | #[ 編集]
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