■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
札幌市の「名義後援のあり方」を考える
(カテゴリー: 自治体学とシンポジュウム
      札幌市の「名義後援のあり方」を考える

 札幌市は最近、市民の学習活動 (講座や講演会など)への後援を、テーマや講師によって許可しないようになった。そこで、NPO法人さっぽろ自由学校「遊」の呼びかけで、2013年12月1日「札幌市の名義後援のあり方を考える集い」が開催された。

 札幌市の担当課長が「社会的に意見が分かれている憲法問題や原発問題などは後援しないことにしています」「これは上田市長の考えでもあります」と説明した。
 しかしながら、憲法や原発などの意見が分かれる問題は、社会にとって重大な問題である。
 市民は、社会の重大問題に「自分の考え」を持たなくてはならない。そのための講座であり講演会であるのだ。

 古来より権力者は人々を騙してきた。民主主義は人々が騙されない思考力を保持することで支えられる。「知る権利」が大切なのは「騙されないため」である。
「知る権利」を(懲役10年の刑罰)で禁圧する「秘密保護法の危険性」はこれである。

 上田札幌市長がよく口にする「市民自治」とは、札幌市民が「考える力」を保持することである。講座や講演会は市民が思考力を高める場であり機会であるのだ。「どのテーマで、誰を講師に迎えるか」は、市民の自由な学習活動である。行政が介入することではない。
 なぜ、上田札幌市政は「名義後援」をしないのか。これを考える集いであった。
 
 問題は「後援」の意味である。
 かつては、「後援する」とは「推奨する」であった。名作「二十四の瞳」の文部省特選は「良いものです」との推奨であった。
 現在は「行政の権威」が変化して「後援」の意味も変化しているのである。

 市民が札幌市に「後援名義」を求めるのは、「公共施設にチラシを配架する」ためである。つまり、「講座・講演会の開催」を多くの市民に知らせるためである。
「行政の推奨」を求めての「後援申請」ではないのである。
 であるにも拘わらず、札幌市は「後援する」を「推奨する」と考えて、「意見が分かれる問題」は「一方に肩入れした」にならないため、「後援しない」にしているのである。
 しかしそれは、「見解が分かれる重要問題の学習機会」を「市民に知らせないようにする」所為である。札幌市は市民の自由な学習機会を妨げているのである。
 何故なら、現在では「後援名義」は「推奨する」ではなくて、「公共施設に配架するため」であるのだから。
「後援」の用語を終わりにすべきである。市民の学習活動を「行政が後援する」という感覚は時代錯誤である。 

 そこで、札幌市の内部基準である「後援及び市長賞の授与に関する事務取扱いガイドライン」(平成16年3月24日・総務局長決裁) を改定することである。
 今のガイドラインは、「市長賞」と「後援名義」を同列に定めており、「時代遅れ(時代錯誤)の内部基準」であるのだから、市長賞と後援を切り離し、「市長賞だけのガイドライン」にして、「公共施設にチラシ等を配架する基準」を別に定めることである。

 そしてその基準づくりは、ヘイトスピーチのような「明らかな人権侵害」や「民主主義を否定する集会」を除外するガイドラインを、「市民参加の方式」で定めることである。
 その改定を為してこそ「市民自治」を掲げる札幌市政であるのだ。

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