■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
沖縄の旅
(カテゴリー: 自治体学理論
035_convert_20111216152718.jpg
    沖縄の旅 写真は「首里城・蘇鉄の実」

 2011年11月中旬、沖縄に出かけた。
 目的の第一は、沖縄の無防備平和条例運動の方々と出逢うためである。国際通り「てんぼす会館3階」の拡大幹事会に出席して所見を述べた。
 これまで、日本列島の28地域で無防備平和条例の署名運動を行い、全有権者の2%を超える賛同署名に全て成功した。だが議会で全て否決された。
 「議会否決」の壁を越えなければならぬ。
 これまでの署名運動は、議会が「無防備平和条例の制定」を「拒否する権限」を持っていると考えた。この考え方が間違っていたのだ。
 議会の権限は、四年任期で有権者が信託した「代表権限」である。無防備平和条例は「未来永劫の平和地域宣言条例」である。国会が批准したジュネーブ条約に基づく宣言条例である。四年任期の議会に「拒否する権限」はないのだ。
 首長と議会が為すべき任務は「全有権者投票」に付することである。

 地方議会は「不信の代名詞」
 議会は年齢も性別も職業も地域社会を代表していない。議員は当選すると「異なる世界」の人になる。新人議員も『議員』に化身する。議員になる前に言っていた「議会改革」も二枚舌で正当化するようになる。初心堅持の議員は例外的少数である。積年の特権が『議員』に化身させるのである。議会不要論の声すらある。このような議会に「無防備平和地域宣言条例」を拒否する権限も資格もない。
 (これからの無防備署名の進め方の詳細はこのブログの別項目に記載した)

 第二は、沖縄自治体学会の研究会に出席するためである。
 「代表民主制度を甦らせる方策」と「自治体学の理論問題」を提起した。
 ・国家を統治主体と擬制する「国家学」を「市民自治の自治体学」に転換することである。「国家」の言葉は「権力の隠れ蓑」である。「国家」ではなくて「政府」である。民主主義の理論は「市民と政府の理論」「政府責任を追及する理論」でなければならない。
 ・代表民主制度が形骸化し政治不信が増大して大阪では擬似改革論が横行している。民主政治が正常に機能するには「騙されない思考力」が必要である。邪なる権力は常に言葉で人々を騙すのである。

 ・現在日本の問題は「状況追随思考の蔓延」と「批判的思考力の衰退」である。自治体学会の役割は「論理的思考力」と「批判的思考力」を高める場でなければならない。
 自治体学会は「市町村合併」「原発災害の元凶」「米軍基地問題」などの重大問題を取り上げたであろうか。「論理的・批判的思考力」を高める討論の場を設けたであろうか。腰が引けた擬似対応が続いているのではあるまいか。
 
・沖縄自治体学会は2012年の春、「自治体議会改革」をテーマに政策フォーラムを開催する。「問題意識」と「論議の深さ」で沖縄自治体学会が開催する政策フォーラムに、全国各地から参集者が増えて最先端の討論の広場になるであろう。

 第三は、読谷村の自治基本条例の研究会に出席するためであった。
依頼されて話をした。
 ・「まちづくり基本条例」と「自治基本条例」を混同してはならない。基本条例は「首長と議会」が代表権限の行使を逸脱したときは信託解除権を発動する「最高規範条例」である。制定権者は代表権限を信託する有権者市民である。
 ・200の自治体が基本条例を制定しているが、意味ある役割を果たしているところはどこにもない。
 何故であるか、を話した。(その詳細は「北海道土曜講座の16年」の本に書いた)。読谷村で、日本で初めての「本物の自治基本条例」が制定されることを期待したい。

 第四は、辺野古テントの皆さんとの交流である。この美しい海を米軍海兵隊の訓練場にさせてはならぬ。日米政府合意に怒りの念があらためて湧き上がった。
 夕刻、名護市長と面談し、議員と職員の政策討論会で所見を述べた。

 以上の四つに共通するのは「代表民主政治制度の甦り策」である。すなわち「地域の将来に亘る重大事項の決定」は「全有権者の同意・決裁」を必要とする。「四年任期の首長と議員」だけで決めてはならない。

 名護から那覇空港までの高速バス内で、四夜連続の古酒泡盛の美味と美しい辺野古の海を想い、多くの人が「騙されない思考力」を持たねばならぬと強く思った。


スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック