■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
スポンサーサイト
(カテゴリー: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
代表民主制度と自治基本条例
(カテゴリー: 市民自治基本条例本条例
  代表民主制度と自治基本条例 
      
行政不信・議会不信
 市民は選挙の翌日には「陳情・請願の立場」に逆転し、首長と議員は「白紙委任」の如く身勝手にふるまう。
 このため、行政と議会に対する市民の不信は高まり、代表民主制度は形骸化して「議会不要論」の声さえも生じている。
 選挙は「白紙委任」ではないのである。「代表権限の信頼委託契約」である。身勝手な代表権限の行使と運営は「信託契約の違反」であるのだ。そして「代表権限の逸脱」を制御するのは有権者市民の責務である。
 かくして、考案されたのが「自治基本条例」である。
 現在、日本列島に自治基本条例の制定が広がっている。良いことである。良いことであるのだが「行政不信・議会不信」は一向に改まらない。
 なぜであろうか。これが「論点」である。

自治基本条例の制定権限
 自治基本条例は自治体の最高規範である。自治体の憲法であるとも説明される。憲法は権力の行使に枠を定めた最高規範である(憲法98条)。
自治体の自治基本条例は「代表権限の行使・運営」に枠を定める最高規範である。であるから「制定権限者」は有権者市民でなくてはならない。首長と議会は遵守する立場である。これが近代民主政治の制度原理である。
 しかるに、今全国に流行している基本条例は「首長と議会」が制定している。「有権者市民」には、制定後に広報やホームページで知らされている。
自治基本条例が役に立たない原因はここにある。なぜそうなったのか。
学者が「普通の制定手続きでよい」と説明するからである。

学者の理論責任
 推測するに、地方自治法は「条例制定は首長が提案し議会が議決する」と定めているから、この定めと異なれば「違法の条例だ」と批判される。「それは避けなくてはならない」と考えた。だが他方では「基本条例を最高規範条例である」と主張したい。そこで「条例文言にそう書けばよいのだ」と考えたのであろう。学者は「安直思考」と「矛盾論理」に気付くべきである。 
一方で「自治基本条例は自治体の最高規範である」と説明し、他方で「基本条例の制定は通常の条例制定手続きでよい」とする。それは矛盾論理である。
 学者は「新しい言葉を言説」し「新しい制度を提案」すれば、それで世の中が動くと考える。それを「学者の安直思考」というのである。 
 ことは「自治体の憲法」の創出である。安直な方法で制定できる筈はないのである。そしてまた、白紙委任の如くに身勝手に振舞っている「首長と議員」が容認する筈はないのである。学者が「通常の条例制定の手続きでよい」と説明するから「無内容な基本条例」が広がっているのである。
 なぜ、「代表権限の逸脱を制御する最高規範」の制定に市民は関わらないの
か。「市民の合意決裁」を不必要と考えるのはなぜか。なぜ「市民自治の規範
意識を地域に醸成する機会」を重要視しないのか。
 
自治基本条例に定める事項
 市民自治の理念(信託契約の意味)を明示する。
 説明責任―役職を異動しても決定した役職者に責任回避をさせない。
 情報公開―重要な判断資料を秘匿させない。
 全有権者投票―地域の将来に係る重大なことは首長と議会だけで決めないで有
 権者市民の意向を事前に聴く。
 自治・分権―中央省庁(官僚)の意のままにならない。
  ・自治体立法権
  ・自治体行政権
  ・自治体国法解釈権
 これらを定めておくのが自治基本条例である。

まちづくり基本条例と自治基本条例
  両者を混同してはならない。
・まちづくり基本条例の制定権限
  環境基本条例、福祉基本条例、災害基本条例などの制定権限は、首長と議会にある。選挙(信託契約)で市民が託したからである。
・自治基本条例の制定主体
  自治基本条例は「代表権限の行使に枠を定める最高規範」であるのだから「制定主体は市民」である。自治基本条例の制定権限は首長と議会に託されてはいないのである。

 有権者市民が合意決裁をする(有権者投票をする)ことによって、「吾がまちの最高規範を自分たちが制定したのだ」との規範意識が人々の心に芽生える。その芽生えが「市民自治社会の成熟」には不可欠必要である。 
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。