■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
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栗山町議会基本条例の根本的欠陥
(カテゴリー: 市民自治基本条例本条例
  栗山町議会基本条例の問題点

北海道栗山町の議会基本条例
1 優れた自己規律の定
 栗山町議会基本条例は、高い倫理感に基づく一歩も二歩も進んだ内容である。だがこれは「基本条例」とは言い得ない。
 これは、代表権限を託された議会が定めた「自己規律の定」であって「最高規範条例」ではない。代表権限を信託した有権者町民が合意決裁したものではないからである。 
 栗山町議会は、制定の前後に説明会を開き賛同を得る努力は重ねた。だが「町民投票による合意決裁」を得てはいない。であるから、町民には「吾が町の最高条例」を「自分たちが関わって制定した」との規範意識が醸成されていない。議会が、(実態は議長と事務局長の主導で) 制定した「自己規律の定」である。しかしその内容は議員職責を自覚した優れた内容である。遵守されるであろう。絵に描いた餅ではない。
栗山町議会の方々は、「ニセコ町の悪しき先例」によって「このやり方」で良いと考えたのであろう。

2 基本条例は自治体の憲法
 基本条例は「自治体の憲法」であると説明される。
憲法は、「権力の行使」に枠を定める最高規範( 98条)である。これが近代立憲制の民主政治の制度理論である。
自治体の基本条例は、市民が選挙で首長と議会に信託した代表権限の行使に枠を定めた「最高規範」である。制定当事者は有権者市民でなくてはならない。
 首長と議会は基本条例を「遵守する立場」である。
選挙とは「代表権限を信託する契約」である。条例制定の権限は「信託契約」によって「首長と議会」に託されているのだが、「代表権限の逸脱」を制御する「最高規範条例の制定権限」は託されていないのである。
 
3 自治体の成熟
 自治体が「最高規範条例」を制定するのは「自治体が成熟した」からである。
民主党の「地方主権」の言い方 (理論的には誤り) に、多くの人々が疑問を呈さないのは「市民自治」の理念に共感し納得しているからであろう。 
 つまりそれは、現憲法での65年の自治制度の実績が「中央集権の地方公共団体」を「自治分権の自治体」に成熟させているからである。自治体は基本条例を制定する段階にまで至ったのである。この自治の進展を後退させてはならない。しかるに、栗山町議会の「議会基本条例」の出現によって、安直な「議会基本条例の制定」が全国に広がっているのである。

4 なぜ「議会基本条例」なのか
 なぜ、「自治基本条例」でなくて「議会基本条例」なのか。何故に議会が突出して、恰も「独りよがり」のように「これ見よがし」のように「議会基本条例」を制定するのか。自治基本条例には「行政基本条例」と「議会基本条例」が、それぞれ別にあってよいと考えるのは (説明するのは)、まことに奇妙な理屈である。
 自治体は二元代表制度である。首長と議会の「良き緊張関係」で運営されるのが望ましい。だが、基本条例を別々に制定するのは正当でない。
 何か余ほど特別な事情があって、先ずは「議会基本条例」を制定して「首長部局の基本条例」が成案になれば、その時点で「自治基本条例」として合体する。そのようなことも例外として考えられないこともないが、しかし、やはり不自然で不合理である。
 栗山町の議会基本条例のつくり方が「良いモデル」のように流行するのは異常である。それを推奨するが如き言説は誤りである。 
 省庁支配の「地方公共団体」から「市民自治の自治体」に進展して「最高規範条例」を制定する段階に至ったのである。市民自治の蓄積充実を誤ってはならない。今、流行現象となっている「議会基本条例の制定」を進める議員と薦める学者の心底は評価できるものではない。

5 憂慮すべき重大事態
 さらに重大な問題は「自治基本条例の制定」という「市民自治社会への重大な節目」を「無意味な流行現象」にしていることである。日時が経過すれば「一過性の流行」で終わり忘れ去ってしまうであろう。
 「最高規範条例」を創出するのである。現在のような「安直なやり方」で制定できる筈がないではないか。少しは真面目に真剣に考えることである。
 学者は「理論責任」を三思すべきである。

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