■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
夕張再生への政策提言
(カテゴリー: 政策提言
夕張再生への政策提言 (討論集約)     2009-2-15

A 問題の所在
1「夕張再生の主体」
 夕張再生の主体は夕張市民でなければならない。ところが、現状は総務省職員が室長である「夕張再生室」が一切を取り仕切っている。「全国からの寄付金」の管理も「様々な再生提案」も「再生室長」が握っている。市長は「財政再建計画」で縛られ政策主導は限定されている。
 市民は傍観者であり市議会は旧態依然である。

2 「再生の意味」
 総務省と道庁は「353億円を18年間で償還すること」が「夕張の再生である」と考えている。「財政再建計画」の実行が「夕張の再生」であるとされている。
 しかしながら、「市民生活が成り立つ」ことが「夕張再生の基本」にならなくてはなるまい。
 夕張の現状は、市民生活に不可欠な施設の運営が指定管理者の返上で困難になり、老朽施設が修繕できずに崩落する状況が続き、人口は2006年6月13,165人が2008年4月11,998人へと、市外への人口流失が続いている。
 夕張再生は「夕張市民の生活が成り立つ」ことが基本である。

B 夕張再生への提案
1 再生市民室の設置
「再生市民室」を新設して「全国からの寄付金」と「様々な再生提案」に対応する。
 現在の「再生室」の任務は「債務償還管理室」であるから名称もそのように改める。
 新設する「再生市民室」には、市民が「市民行政職員」として参画する。それが、市役所を「お役所」から「市民の自治機構」へと創造的に転換させることになる。
 夕張再生の道筋は「夕張市民」と「市役所職員」との相互信頼が基軸である。

2市民議会 ― 議会を市民の手に取り戻す
 夕張市民の「市議会への不信と批判」は深刻である。
 「市民の自治機構」としての議会への改革が不可欠である。それにはまず、議会の開催を「休日と夕刻」に改めて「普通の市民」が議員を務めることが可能な議会にすることである。

3 債務総額の調整 - 国と道庁の分担
 「353億円とその利子」を「18年で返済する」ことは「夕張再生計画」と両立しない。
 返済は不可能である。
 そもそも、353億円の債務額は、北海道庁が「みずほ銀行などの債権者」に全額一括立替返済をして確定した債務額である。
 経済社会の通常では、返済不能となった「不良債権」の処理は、債権者会議の場で「何割かの債権放棄と返済保証」の「債務調整の協議」がなされる。それが現代社会の知恵である。
 北海道庁の「役回り」は「そのような協議の場」を設けることではなかったか。一括立て替え返済は「不良債権を貸し付けた金融機関」を庇護するやり方である。
 北海道庁は「債権・債務の破綻」において「どちらの側」の利益擁護者であるのか。
 そしてまた、債務額の増大は「内需拡大政策」に原因がある。すなわち各省庁が「後日に返済を肩代わりするから」などの言い方で借金財政を促進させた結果である。
 さらにまた、起債許可権を持つ総務省と北海道庁は起債許可時に「財政破綻を承知していた」のであるから、国と北海道庁に責任なしとは言えないであろう。
 人口減少が進行し続けている夕張市民には「353億円とその利子」を「18年で返済する」ことは不可能である。
 夕張の市民生活の再生には「353億円の債務額調整」が必要である。

4 職員の待遇改善
 夕張市職員の給料は期末手当を合算するとほぼ四割削減された。全国最低である。そして他方では、業務負担が増大して心身共に疲労し退職者が続いている。
 これまで、総務省は公務員給与の均衡を理由に全国の自治体給与に干渉してきた。しかるに今、総務省管理下で実質強制によって給料格差を生じさせているのである。
 極端に低下させた市職員の待遇を戻すべきである。

5 希望の杜・夕張診療所との提携
 老齢者が増えていく夕張である。
夕張再生の方向は「健やかに楽しく高齢者が暮らせる夕張」の実現である。
 医療と福祉と保健が一体になった夕張が未来像である。
 それには「希望の杜・夕張診療所」と「市民・市役所」との信頼提携が不可欠である。
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