■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
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松下圭一先生追悼文
(カテゴリー: 追悼
松下圭一先生追悼  (2015-8-29・吉祥寺第一ホテル)

  ―なぜ学者は松下理論を読まないのか-

1 NHKは、大河ドラマ「花 燃ゆ」で「松下村塾」にスポットライトをあてた。そのことは問題であるが、それはさておき、現在日本には二つの「松下村塾」がある。
一つは、松下幸之助の松下政経塾である。おびただしい議員の数である。だが、それらは、野田佳彦、高市早苗、前原誠二のような人達である。「国家統治」を信奉する人達である。
他の一つは、松下さんの話を聴いて著作を読んで「市民自治」を自身の思考の座標軸にする人々である。全国各地に多数の方々がいる。北海道にも多数いる。

2 1975年に岩波新書「市民自治の憲法理論」が刊行されたとき、学者は誰一人、反論できなかった。「松下ショック」と言われた。その新書の編集担当であった大塚さんの「松下圭一 日本を変える」のご本の第五章210頁に、そのことが記されている。 
そして今では、新聞も官僚も松下さんが造語した「自治」「分権」「市民参加」「自治体」などの用語を使っている。松下理論は普遍用語になっているのである。
 ところが、大学の講義は「国民主権」を「国家主権」と言換えて、国民を国家の被治者とする「国家学」である。憲法・行政法の教科書は「国家統治」であり「国家主権」であり「国家法人理論」である。
 松下理論に反論できない学者は「学会」をつくり「みんなで渡れば怖くない」と「国家に統治権あり」の講義を今も続けているのである。その講義で学んだ学生が毎年春に社会人になっている。 

3 学者は「松下理論の本を読まない」のである。「読まないことにしている」のである。
なぜであろうか。
1996年1月、札幌で『政策型思考と政治』の読書研究会を始めた。最初は70人の読書研究会であった。2年と9カ月で全ページを読了した。最終回の座談会に松下先生も出席して下さった。そして「論集・政策型思考と政治を読む」を刊行した。その論集の冒頭に「なぜ学者は松下さんの本を読まないのか」を書きました。
1995年から16年間続けた北海道自治土曜講座が目指したのは松下理論の習得であった。松下先生は講師として六回札幌に来て下さった。
2014年にその土曜講座を再開した。再開第一日目の午後の討論を「なぜ学者は松下さんの本を読まないのか」にした。
その内容を時事通信社の「地方行政」(2014年7月14日号)に掲載した。 

4 松下先生の追悼は、松下先生が60年間、創り続け言説し続けられた政策型思考を、多くの人々に知らせて、それが「理論と実践の指針」になることである、と思います。
松下理論の基礎概念は規範概念です。規範概念でありますから、「松下用語を知っている」だけでは「松下理論が分かった」にならない。「松下理論の用語」を「松下先生の叙述」でなぞるだけの解説は解説ではない。

5 本年五月から、札幌自由学校の市民講座で「民主主義の理論―松下圭一を読む」の講座を始めています。
十月から「成熟と洗練ー日本再構築ノート」の読書研究会を始めます。
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