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■■■  自治体学  ■■■

 既成の学問は「国家」を理論前提とする「国家学」です。
 自治体学は「国家統治を市民自治へ」「中央集権を地方分権へ」「行政支配を市民参加へ」組替える実践理論です。「実践を理論化し理論が実践を普遍化する」市民自治の理論です。
NHKの「さらなる安倍チャンネル化」
(カテゴリー: メディア批評
   NHKのさらなる「安倍チャンネル化」

「NHKとメディアの「今」を考える会」などの諸団体が「NHKのさらなる安倍チャンネル化」に反対する下記文書をNHKに提出する。

                        2019年6月25日 
  NHK会長 上田良一様
  NHK経営委員会 経営委員各位

 NHK上田良一会長、並びに経営委員会委員のみなさま。
 私たちは先般、4月22日に、「板野裕爾氏をNHK専務理事に任命する決定の撤回を要求します」と題した文書をお届けし、板野裕爾氏の専務理事への任命を撤回するよう多くの団体、個人とともに要求しました。
 籾井勝人会長時代に放送総局長だった人物を再び専務理事に復帰させる人事に対しては、全国から抗議や批判がNHKに多数寄せられたと承知しています。
 しかし、4月25日、こうした声を顧慮することなく任命人事が強行されました。まずこのことに強く抗議します。上田会長には板野専務理事を解任されるよう求めるとともに、経営委員会には、任命の同意を見直し、板野氏を解任するよう会長に勧告するなどの措置をとられるよう要求します。 この要求は、次の二点の理由によります。

1) 板野氏に関するメディアの報道は、ほとんど一致して板野氏が官邸とパイプを持つ人物だと評しました。「官邸と太いパイプを持ち、政権の意向を番組に反映させたと言われる」(「毎日新聞」4月9日)「『官邸に近い人物』(NHK幹部)との評価がある」(「朝日新聞」4月10日)「板野氏が杉田和博官房副長官と極めて親しいことは周知の事実」(雑誌『選択』19年5月号)などはその代表的な例です。こうした報道について、NHKは公式に否定していません。政権とパイプを持つ、と一致して評される人物が執行部で重要な地位を占める事態は、政府からの独立を求められるNHKにとって重大な障害となります。
 また、一部報道に、この人事は板野氏が次期会長になるための布石だという指摘があります。もしそうであれば、かつて籾井会長を支えた人物がNHK会長になることになり、論外です。
板野氏が専務理事にとどまること自体が危険であり、警戒せざるをえません。

2)板野氏が執行部の一員であることによって、NHKの政治報道の政権広報的な傾向がさらに強まる恐れあります。
  板野氏が放送総局長を務めた2014年4月からの2年間の報道については、「政権の意向を忖度したのではないか」などの厳しい批判が相次ぎました。
 2014年の集団的自衛権閣議決定に関する報道では、磯崎陽輔首相補佐官、公明党山口那津男代表、高村正彦自民党副総裁の政府与党側の3人をスタジオ生出演させるなど、政府与党の主張や動きを長時間伝えました。
 その一方、批判的な議論や反対運動はほとんどとりあげないといった政府寄りの異様な報道に終始しました。同じく14年の総選挙報道では、投票日前に予定されていたNHKスペシャル「子どもの未来を救え~貧困の連鎖を断ち切るために~」の放送が選挙後に延期されました。局内では、政権批判につながるのを恐れて延期した、という批判の声がありました。
 2015年の安保法国会審議報道では、「わが国への攻撃の意思のない国も攻撃できる」「核兵器の運搬も可能」「ISへの攻撃の後方支援も可能」といった法案の重要な問題点の審議を伝えず、必ず安倍首相の答弁で終わる放送で、事実上政権の宣伝に貢献しました。

 以上は板野放送総局長時代の一部の事例にすぎません。このような一連の報道姿勢は、「NHKはアベチャンネル」という市民の批判を招き、2015年8月にはおよそ1000人の市民が放送センターを包囲し抗議の声を上げる、というNHKの歴史上前代未聞の事態も生まれています。
 また、「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスターを、現場がすべて続投を提案していたにもかかわらず降板させたのは当時の板野放送総局長でした。
  理事会での板野氏の担務は、直接放送内容にかかわるものではない、とされています。しかし、籾井会長時代の政治報道を主導した人物が執行部に存在することの影響を懸念せざるを得ません。
 板野氏の専務理事就任は、NHKへの視聴者の期待と要求に逆行するものであり、この人事でNHKの報道が政権広報の傾向を強めることになれば、視聴者の知る権利をさらに侵害する結果を招きます。
 私たちは、以上の理由から板野専務理事の解任を強く求めるものです。
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「安倍政権とジャーナリズムの覚悟」原寿雄 (岩波ブックレツト)を薦める
(カテゴリー: メディア批評
「安倍政権とジャーナリズムの覚悟」原寿雄 (岩波ブックレツト)を薦める

 メディアの役割は「権力の監視」だと言われている。
だが、現在日本のメディア(新聞・テレビ)は、萎縮して報道するべきことを報道していない。
とりわけ、読売新聞とサンケイ新聞は安倍政権を擁護支援し続けている。そしてNHKの昨今の変貌ぶりは凄まじい。

安倍自民党の言動は傍若無人である。福島みずほ議員(社民党)の予算委員会での「この法案は戦争法案である」との追求質疑を、(議席の絶対多数の力で)「不適切表現」だとして修正しようとする。
「何でもあり」の傍若無人の安倍自民党である。そして公明党は、「政権内に居たい」を最優先にして、何ごとも自民党に結局は賛同する。これまで賛同してきた。

 憲法遵守(99条)義務を平然と踏みにじり、憲法違反の言動を続ける安倍政権に、なぜ公明党は賛同し続けるのであろうか。「極右の道に随伴した公明党であった」との歴史評価を受けるのではあるまいか。
 「庶民の党」「平和の党」が立党趣意であるのならば、「歯止めの役割」などと弁明 (言い逃れ)をせず、明々白々な憲法に反し人道に反する自民党案であるのだから、真正面から批判し反対すべきではないのか。
 
そしてメデイアは、なぜこれらを厳正に批判し報道しないのか。
世界のジャーナリストから、日本のメデイアは「政権監視をしていない」と指摘・批判されているのである。
今の日本は、新聞が競って煽動した満州事変の前夜に似て来た、と半藤一利さんも言っている。 

 岩波ブックレツト「安倍政権とジャーナリズムの覚悟」原寿雄 を薦めたい。
(内容を摘記する)
1 安倍首相の「日本を取り戻す」とは「戦争のできる日本にする」である。(2頁)
2 特定秘密保護法とジャーナリズム (4頁)
「何が秘密か」は政府が恣意的に指定して刑罰は(懲役10年)。
特定秘密保護法は、役人や警察への「取材禁止法」である。
3 安倍自民党の異様なマスコミ対策 (20頁)
 新聞、放送への監視モニターを強化し、特定放送番組にも介入する。
4 NHK支配の狙い (25頁)
  籾井勝人(元三井物産副社長)を会長に就任させ「ニュース原稿」をもチェツクし変更している。
5 テレビの「政権批判番組」の減少と衰退 (28頁) 
6 朝日新聞への「反日」バッシングが意味するものは何か (49頁)
7 いま、ジャーナリズムに必要な覚悟 (59頁)
 ・「いま」とは
 ・メデイアが再び戦争に協力しないための「ジャーナリズムの覚悟」8項目
 
 多くの方々が、この冊子をお読みになり、「ご自身の考え」を確かなものになさることを祈念する。
 そして、2015北海道自治体学土曜講座の第二講「メデイアの現在ー日本の民主主義」(6月20日)で、上記論点を討論する。

 「百年インタビュー」と「世界」
(カテゴリー: メディア批評
   「百年インタビュー」と「世界」

 NHK・BS「百年インタビュー・原田正純(水俣学)」を視聴した。
 逝去を悼む再放送である。NHKは冒頭字幕で「水俣病研究の第一人者」と紹介して敬意を表した。(2012-6-20)
 温和な笑顔で語られる「水俣50年のお話」であった。若き日の原田さん、柔和に診察する原田さん、世界環境会議に患者と出席された原田さん、50年に亘る貴重な映像であった。世の中には「偉い人がいるのだ」と思った。
 原田さんは熊本大学医学部在職中は助教授のままであった。教授昇任を(阻んだ・推薦しなかった)当時の教授会メンバーは顧みて自らを恥じるべきだと思う。だが御用学者は常に存在して不善を為す。公害研究の宇井純氏は東大で21年間助手のままで退職後に沖縄大学教授に迎えられた。小出裕章氏も京都大学原子炉実験所の助教(助手)のままで定年を迎える。

  岩波「世界」は「戦後歴程」の連載を始めた。
 品川正治(元経済同友会専務理事)の手記の新連載である。
 7月号の第一回「激戦からの生還」を読んだ。衝撃のような感銘で暫くは黙然としていた。

 冒頭の「連載にあたって」に、「私は二年前、『反戦への道』(新日本出版社)と題した手記を出版しました。しかし、60年余を過ごした経済人の生涯を記述する手前で終わっています。老化のすでに始まった現在、どこまで続けられるかと危ぶみながら、連載の形で、経済社会に身を置いた私の見出したこの国の全体像を、ありのまま綴ってみたいと、筆をとりました。」と書かれている。
 品川さんは88歳である。

 早速『反戦への道』を買い求めて一気に読了した。
 「ホントかなぁ」と思うほどに「人生のドラマ」が、格調があって読みやすい文体で綴られている。真摯な品川さんのお人柄を感じる文章である。多くの人に読んで貰いたいと思う。ここにも偉い人がいる。

 同じ「世界7月号」に「橋下維新ー自治なき<改革>の内実」が特集されている。
 流石は「世界」の編集である。執筆者六人がそれぞれ「橋下」を分析している。読み応えがある。とりわけ、想田和弘氏(映画作家)の分析に共感した。
 世のなかには「困ったヒト・コト」があるものだと思う。

岩波「世界」は良い。本社直接の定期購読を薦めたい。書店に並ぶ前に自宅に送達される。明後6月25日、札幌駅北口前「エルプラザ」で月例「世界・論文読書会」を開催する。
NHKの番組意図を疑問に思う
(カテゴリー: メディア批評
   NHKの番組意図を疑問に思う

 2011年11月3日のNHKテレビ「TPP論議」を視た。
 賛成論者が「TPPは農業と農業者にとつて良いことなのだ」と繰り返し述べるのを眺めて違和感を覚えた。TPPはアメリカの強い要求によるものである。すなわち、オバマ大統領は当初はTPPに消極であったが、支持率低下での再選のために、農業、医薬品業、金融業界の意をうけてTPP推進に舵を切ったものである。
 野田首相が11月の太平洋経済協力会議(APEC)の席上で参加を表明するために「前のめりになっている」問題である。アメリカの要求には「反対できない」という問題である。TPPはアメリカの利益のための協定であるのだ。
 それを「TPPは農業のためでもある」と繰り返し述べる論者の表情は、「原発は安全」を繰り返し言説したかつての御用学者の表情に似て見えた。
 NHKの番組意図は11月APEC会議への御用企画に思える。例えば、論議の合間にメールとFAXで届いた「賛成意見」と「反対意見」を交互に紹介して、恰も賛成と反対が同数であるかのように視聴者に印象づけるやり方である。寄せられた2130通の意見の内訳は説明しない。
 「反対意見ばかりではない」とするための、原発問題の「やらせ」と同じ手口である。